新潟空港からウラジオストクへ
カムチャツカ半島――。
レインボートラウトの故郷と言われているこの場所に、いつかは行ってみたいと思っていた。前年に師匠や仲間達が釣行して話だけは聞いていたが、自分が行くのはもっと先だと思っていた。
ところが、その時が突然やってきた。
スカジットデザインズ皆川哲氏に誘われるまま、カムチャツカ行きを決意。9月半ば、カムチャツカ半島へ向けて旅立った。

ウラジオストクの市場。果物や電化製品が
安かった

ウラジオストク空港にあった持ち込み禁止
物リスト。内容が凄いです!

やっとカムチャツカ半島へ。ここはペトロ
パブロフスク・カムチャッキ−空港
カムチャツカへの直行便がないため、新潟からまずはウラジオストクへ。そこで1泊して、カムチャツカ半島の首都、ペトロパブロフスクカムチャツキーへ飛ぶ。
翌日、残念なことに天候不順のためヘリが飛ばなかった。しかたなくこの日は市街観光……といって市場くらいしか見るところがない。昼間といえども、かなり寒い。
明日はヘリが飛ぶことを祈り、早めに睡眠につく。

市場で売っていたキングサーモンの薫製。
日本円で1300円。これはうまかった!

地図で降下地を確認。1日分、下流へ設定
されたようだった

9月だというのに、標高の高い山はもう冠
雪していた

ヘリから望むワヒール川。今回の旅はここ
から始まるのだ

憧れの川で釣り始めると……
翌日は朝は雲が多かったが、しだいに晴れ間が広がり、ヘリが飛べることになった。
ヘリポートを後にすると、あっという間に大自然のまっただ中に。初めて真直に見る、人工物の何もない自然の風景。そして、目的のワヒール川の流れが近付いてきた。
ヘリを降りて昼食の準備を待つ間、早速川へ入る。
憧れの魚達が次々に姿を現した。

同行者が釣ったオスのアークティックチャ
ー。残念ながら鼻曲がりのオスは自分では
釣れなかった

シルバーサーモンの数もそこそこ多く、そ
の桁違いのパワーで釣り人を魅了した

40cmくらいのドリーバーデンとチャーはほぼ入れ食い。何尾釣ったかわかりません
一日、釣りをしながらラフトボートで移動。
釣りの後はベースキャンプ作り。テントの設営と料理はガイドがやってくれる。 その間、メンバーは焚き火の薪拾いに。
晩飯はチャーのスープ。赤身でうまかった。
食事の後は焚き火を囲んでしばし談笑。 9月と言えど、夜の気温は8度まで落ちるので、コニャックが手放せない。
ワヒールの一日目はこうして終わった。

メンバー全員かなりの大荷物。一人の荷物
は平均23kgほど

食事はガイドが作ってくれる。メニューも
豊富で、すべてが美味しかった

これがチャーのスープ。チャーを食べるの
も今回の楽しみの一つだった

焚き火を囲んで酒を飲む。9月とは思えないほど寒く、すぐに酔いが覚める

日本ではまず見ることの出来ない、とても
綺麗な魚体。さすがカムチャツカ
翌日も釣り&川下り。朝からまる一日釣りをしながら移動。
ラフトボートは思いのほか安定しており快適だ。
アークティックチャー・ドリーバーデン・アメマスはほぼ入れぐい。
この日はシルバーサーモンの数が多く、全員がキャッチ。
一日でいったい何尾の魚を釣ったのかわからないほどの数が釣れた。
川を下りながら釣っているのでポイントは無尽蔵。景色も次から次へと変わっていくので飽きることはない。

釣り人を引きずって抵抗したシルバーサー
モン。これには「凄い!」の一言しかない

日本でもお馴染みのアメマスもよく釣れ
た。しかしその引きは別物だ

ラフトで移動中ももちろん釣りができる。
魚のチェイスがよく見える
最終日は残念ながらラフトでの移動はなく、ベースキャンプの周りでの釣りのみ。
ここでは最後のイベント、熊との対面があった。対岸に出たので安全距離が保たれたが、ベースキャンプ側にあらわれたら大変なことになっていただろう。

こうして、カムチャツカワヒール釣行は幕を閉じた。

もちろんラフト上から巨大なシルバーサーモンが掛かることも!

これは食堂になるメインテント。ウェーダ
ーはここに干しておく

ベースキャンプの目の前でも50cmほど
のアメマスが釣れる

見てみたいと思っていたら、最後の最後に対岸にあらわれた熊

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